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運営体制

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メッセージ

拠点長

東北大学大学院 生命科学研究科 統合生態研究室
教授

近藤 倫生 コンドウ ミチオ

社会課題解決をリードする産官学連携拠点の構築を目指すCOI-NEXTプログラムのもと、「ネイチャーポジティブ発展社会実現拠点(NP拠点)」が東北大学に設置されることとなりました。本拠点は、高度な研究と教育を担う学術組織の強みを活かしつつ、国際目標「ネイチャーポジティブ」を日本・アジア地域から牽引する大きな役割を果たすことが期待されています。
人間活動の影響が地球システムすら改変してしまう「人新世」の時代を迎え、豊かな文化や経済活動を支え育んできた自然(ネイチャー)が未曾有の速度で劣化しつつあります。社会を持続可能な発展のためには、自然の劣化を代償に拡大してきた社会経済システムを、自然の恵みを増やしながら成長する姿へと転換することが不可欠です。実際、TNFD枠組みやOECMといった仕組みのもと、ビジネス・金融セクターが中心的役割を果たしていくことが求められています。この成否は、深い科学的理解に基づいた生態系・生物多様性の状態把握、高効率かつ持続的な自然利活用に資する技術を開発した上で、ネイチャーポジティブな活動にお金が流れる制度を設計し、産官学の連携でどれほどきちんと社会経済システムに組み込んでいけるかにかかっているでしょう。生物多様性クレジットやオフセットといった比較的新しい制度も、科学の眼できちんとチェックしながら、グリーンウォッシュとならない意味のある姿に作り上げていくことが肝要です。
この急激な社会変革の波の中で、真の意味でのネイチャーポジティブを実現する上で、学術機関やそこで行われる幅広い科学研究、人材育成や事業創出は欠かせない役割を果たすことができると私たちは確信しています。私たちの拠点がネイチャーポジティブ発展を目指す産官学民の幅広い連携のコアとなり、将来「NP拠点のおかげでここまで来られたね」とみなさんに言っていただけるような拠点へと発展させていければと思います。

副拠点長

東北大学 グリーン未来創造機構・大学院生命科学研究科 教授
日経BP 日経ESGシニアエディター

藤田 香 フジタ カオリ

ネイチャーポジティブの実現は、国や自治体はもちろん、産業界にとっても重要な経営課題です。企業はサプライチェーンを通して自然への依存や影響を把握し、自然への負荷を最小にしてプラスにする対策を講じ、リスクと機会をTNFDの枠組みに従って開示することが求められています。自然の指標を用いた計測や、科学に基づく目標設定が欠かせません。また、自然は地域によって異なるため、その地域の自然を利活用するステークホルダー(自治体、企業、漁協者や観光関係業者、住民など)が対話し、「目指すべき自然の姿」について目標を設定し合意形成することが必要です。
東北大学「ネイチャーポジティブ発展社会実現拠点」は、こうした指標づくりや計測、目標設定を通して自然資本を適切に評価・管理し、経済システムに組み込む手法を研究します。自然を保全する活動に価値が付与され、資金が投じられ、人々の行動変容につながることや、企業価値の向上、豊かな自然を守り育む地域の地域価値の向上が生まれる仕組みをつくりたいと考えています。学術機関と自治体、企業、金融機関、市民が協力し、こうした社会を一緒につくっていきましょう。

リーダー紹介

東北大学大学院農学研究科
教授

陶山 佳久 スヤマ ヨシヒサ

DNA分析手法を中心として「自然の価値の見える化」技術の開発に取り組み、ネイチャーポジティブ発展社会の実現を目指します。

国土交通大臣認可法人 ジャパンブルーエコノミー技術研究組合 理事長
東北大学生命科学研究科 客員教授 (2024年6月1日〜)

桑江 朝比呂 クワエ トモヒロ

自然を測り自然の価値を評価する方法を作り上げ、10年後に世の中が「ネイチャーポジティブ」になったことを、誰もが確認できるようにしたいです!

東北大学 グリーン未来創造機構・大学院生命科学研究科 教授
日経BP 日経ESGシニアエディター

藤田 香 フジタ カオリ

生物多様性や自然を保全する地域や豊かさを維持する地域に資金が流れ、地域価値が向上する仕組みや、その活動にコミットすることで企業価値が向上する仕組みを研究し、人と社会の変容を目指します。

MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社サステナビリティ推進部 部長
MS&ADインターリスク総研株式会社 基礎研究部長

沖 宏治 オキ コウジ

企業からの参加者として、NP拠点で開発した技術や仕組みをビジネスで実装させ、ネイチャーポジティブな社会の実現に向けて取り組んでいきます。

東北大学 教養教育院
総長特命教授

河田 雅圭 カワタ マサカド

様々な階層への人々への人材育成システム構築を通じて、ネイチャーポジティブ社会を支える人材の輩出に取り組みます。

一般社団法人 サスティナビリティセンター 代表理事
東北大学生命科学研究科 客員教授 (2024年6月1日〜)

太齋 彰浩 ダザイ アキヒロ

この拠点プログラムは、環境・社会・経済の課題を解決し、持続可能な社会への変革を目指す、あらゆる人々に門戸を開いています。是非一緒に取り組んでいきましょう!

東北大学大学院 生命科学研究科 統合生態研究室
教授

近藤 倫生 コンドウ ミチオ

生物多様性の状態把握に資するため、環境DNAをはじめとする最先端の技術を利用した観測手法を開発・高度化し、ネイチャーポジティブの基盤となる情報基盤の構築を推進します。

東北大学大学院 理学研究科
教授

須賀 利雄 スガ トシオ

自然インパクトの見える化を実現すべく、環境オミクス、音響、画像観測など、最新の観測手法を民間企業とも連携しながら大きく発展させることを目指します。

東北大学大学院 生命科学研究科
准教授

キャス ジェイミイ

生物多様性モデルの開発を通じ、山から海までの生態系と人間社会の様々な繋がりを推定し、生物多様性の重要性を明らかにすることを目指します。

国立研究開発法人 海洋開発研究機構 地球環境部門
主任研究員

山北 剛久 ヤマキタ タケヒサ

生物多様性の適切な評価方法を検討し、社会で活用しやすい可視化や仕組みづくりに取り組みます。